読売新聞にちょっとホレタ。

 保険会社の入院証明書の件。2chの過去ログより。
http://ton.2ch.net/hosp/kako/1031/10312/1031243799.html

61 名前: 読売よ!!ありがとう。 投稿日: 02/09/09 02:03 ID:T/a7mN8r
今日の読売新聞に記事がでてるよ。
11面
医師の過労
非効率な入院証明書などの書類作り
簡素化で負担軽減を

この中で
多くの医師が入院証明書は生保会社ごとの書式で書くものと思っているようですが、
・・略・・
こうした証明書はコピーしたものでも、医師の記名押印があれば問題はないのです。
大手生保の担当者も、確かに病名は入院日数、治療内容など基本的な情報があれば、
他社の証明書のコピーでも断ることはできません。
・・略・・
この中で生保診断書書くため、睡眠時間を削っている医者の話もでてくる。

読売がそこまでしてくれるなんて。
けど確かにすげ−面倒だけど、【医師の過労】とか書かれると、ちょっと恥ずかしいよ。

一番むかつくのは一杯書いても自分の手元には一銭も入らず(我々勤務医は)、病院がぶんどってるってことでしょ。

 じゃあ、どこにそんな記事があるか。調べてみました。読売新聞のヨミダス文書館(有料)より。
http://www.yomiuri.co.jp/bunshokan/

2002. 09. 08
[来信返信・反響を追う]医師の過労 簡素化で負担軽減を 
東京朝刊 気流11頁1264字04段図
 ◆非効率な「入院証明書」などの書類作り 
 医療事故にもつながりかねない医師の「過重労働」を問題視する投書が最近、目立っている。そうした中で、生命保険会社に提出する「入院証明書」などの書類作りが、意外に医師の負担となっているという静岡県の医師(39)の投稿には、医療関係者を中心に共感の声が相次いで寄せられた。このような事務作業から医師を解放する手立てはないものだろうか。
    ◇
 公立病院に勤務するという医師の投書は次のようなものだった。
 「入院証明書に記載する内容は、どこの会社も同じなのに、書式が異なるため患者さんによっては同じ内容の書類を四、五枚書かなければなりません。一枚に十分はかかるので、書類作りに一時間ほどかかる日もまれではなく、睡眠時間を削らざるを得ません」
 そしてこの医師は、患者へのインフォームドコンセント(説明と同意)に多くの時間を充てるためにも、書類作成の非効率さを改められないか、と訴えた。
 医療事故を防ぐための体制づくりを研究している東大医学部付属病院の門脇孝・助教授も「入院証明書のほかにも、介護認定に必要な主治医意見書や、入院計画書などの書類作りは年々増える一方。勤務時間の終わった深夜に書くことが多く、診療にも支障が出かねない」とみている。
 入院証明書などが医師の負担となる背景には、生保契約の多様化が進み、患者が医療給付金を請求するケースが増えてきたこともある。昨年度の給付件数は約六百二十一万件と、一九九二年度のほぼ一・五倍となっている=グラフ参照=。
 入院証明書の書式は、統一することができないのだろうか。
 医療関係法令に詳しい高田利廣弁護士に聞いてみると、「多くの医師が、入院証明書は生保各社ごとの書式で書くものと思っているようですが、会社ごとの書式に従わなければならないというような規定はありません。こうした証明書はコピーしたものでも、医師の記名・押印があれば問題はないのです」と話す。
 大手生保の担当者も「確かに、病名や入院日数、治療内容など基本的な情報があれば、他社の証明書のコピーでも断ることはできません」と認める。ただ、数は少なくても、がん特約や、後遺症に関する特約などの場合、「通常の証明書では間に合わないこともあり、各社独自の書式でお願いするようになった」と説明する。
 「生命保険協会」(東京都)でも十年以上前に、病名や治療期間など八項目からなる入院証明書の「統一モデル」を作った。協会では、このモデルの書式でも「給付金のほぼ八割はカバーできる」としているが、普及しなかったという。
    ◇
 厚生労働省は、医師の長時間労働による過労が医療事故にも関係しているとみて今年五月、約七千の医療機関に対し、医師の勤務実態を点検するよう求めた。点検項目は、勤務時間や、当直回数などだが、書類作りなど勤務時間外の実態もチェックする必要がありそうだ。当面、生保業界に求められるのは、「統一書式」を普及させるなどして、書類作成の負担を少しでも軽くすることだろう。(伊藤裕)
 図=生命保険の医療給付金支払件数(生命保険協会調べ)

 読売新聞、伊藤さんGJなのだが、だが、4年半以上前にこんな記事が新聞に出ているのに、改善されていない。投書欄から派生した記事なので、たいした扱いにはなっていないせいかも。
 しかし、

 「生命保険協会」(東京都)でも十年以上前に、病名や治療期間など八項目からなる入院証明書の「統一モデル」を作った。協会では、このモデルの書式でも「給付金のほぼ八割はカバーできる」としているが、普及しなかったという。

 政府が電子カルテを推進しているこのご時世だからこそ、統一モデルをもう一度やってみる価値はあるんじゃないかしら。
 では、実際の投書はあとのエントリーで紹介しましょうかね。