今日は専門医試験。

 今日は日本泌尿器科学会の専門医試験でございました。ウン回目の受験でございます。毎年微妙に内容が変わっておりまして、覚え書きもかねて、記しておきましょ。
 私の受験したところは、関東・甲信越での受験会場、都市センターホテル。去年とおんなじ。そこの5〜7階を使用して行われました。AM9:00集合(受付はAM8:30〜)。受付を行うと、クビからぶら下げる名札を受け取ります。そこには、自分の名前、口答試験のためのグループ分け、集合時間が記してあります。その名札を、会場にいるあいだはクビに引っかけていなければなりません。
 まず筆答試験。AM9:30開始。全部で100問。マークシートによる解答です。前回とは解答方法ががわりと変わっております。国家試験と同様に試行錯誤しているんでしょうか、試験開始前に、試験監督である、帝京大学の堀江教授より、諸注意がありまして、その際、今回からプール問題含めて、問題集がでるような話をしておりました。会場のことについても言及していまして、なんでもこうして地方によって会場をわけて行うのは、今年で最後らしく、来年からは1ヶ所で行うような話。じゃあどこでやるんだよと思いますが、そこまでの言及はなかったです。まぁ、東京でやるにはいいけど、他のとんでもないところではやらないでほしいなぁ。あ、とんでもないところにお住まいの方、失礼しました。で、AM11:30までの2時間。疲れました。よほど早くやらないと、1問を2回見るヒマはないと思います。
 次に口答試験。私のグループは、AM12:20、5階の筆答試験会場の入口に集合。そこから、7階の控室に移動。控室では携帯電話を一時預けなくてはなりません。携帯で情報をやり取りするお馬鹿さんでもいたのでしょうか。で、そこでだまって待機。私は2番目だったので、15分ほど過ぎると呼び出されました。
 いつになっても面接ってのはイヤなもんで、しかも、今年から症例提示がなくなったため、どのような問題内容になるかわかりませんでした。しかし、たまたま昨年の専門医試験で、テストパターンとして、何問か今年の形式の口答試験を受けていたため、全く予想も付かないというワケでもありませんでした。結果、ひとつの症例に付いて、スライドで掲示され、初診から治療方針までを順を追って解説するというパターンでした。試験官は、千葉大学の市川教授をはじめとした3名。市川先生は昨年の口答試験の担当試験官でもありました。ひょっとしたら覚えられているかもしれません。
 症例は、70歳男性、えーと、5年くらい前からかな、排尿障害があって、昨日から突然血尿が出現したため初診。で、前立腺触診で、両側に硬結を触れると。与えられた情報はそれくらい。メモ用紙が1組おいてあって、メモは可能です。メモし損なっても、必要な情報があるスライドまで戻ることも出来ます。スライドは全部で3〜4枚だったと思います。その中で、PSAが50ng/mlであったとか、前立腺生検の結果が前立腺癌であったとか、膀胱鏡の写真だとか情報が追加されます。その情報から、何を検査するか、治療をどうするか、患者にどう話すか、その質問の繰り返し。結局、前立腺癌、stage D2の症例なんですが、単純に治療をどうするか、という話だけではなく、告知をどうすべきか、という点にも注意していたということ。どういうことかというと、本人へ告知をどうするか、という倫理的な面でも突っ込みがありました。私は適当に、自分の思うところを答えましたが、どういう解答が正解なのか、あるいは正解があるのか、私にはわかりません。
 結局、口答試験はこの1症例のみ。15分弱。もっと泣きそうになるくらい質問されることも覚悟していたのですが、意外とあっけなかったです。てことは、やはり筆答試験が重視されると思われます。来年もう1回受験するかもしれません。これで落ちた場合、ああ、オレって泌尿器科医失格なのね、と考えてしまうので、こうして何回も受験する人がいてもいいでしょ?と自分に何度も言い聞かせるしかない。患者さんの立場からすると、心配になってしまうかもしれませんが。