入院証明書の件、最終章。パート2。

 さて、下のエントリーの続き。
 ウチの事務があまりに役立たず優秀なので、しょうがなく私が動くことになりました。手紙を出すつもりだったのですが、あまりに腹が立ったので、生命保険協会に電話してしまいました。
 で、それぞれの答え。

1)患者1名に対して入院証明書が多数ある場合、コピーではダメかどうか。
→明文化されていないが、コピーされたもので対応可能である、という暗黙の了解がある(もちろん、それぞれに署名・捺印は必要)。

…と言う非常に気持ち悪い、蒸し暑い夏、汗をかいた首筋にアリがたくさんはったな解答ですが、まぁ、コピーOKと言うことで良しとしましょう。

2)以前、生命保険協会で共通フォーマットを作った例があったという新聞記事があったので、生命保険協会としての入院証明書の共通フォーマットがないかどうか。
→平成15年に参考例として入院・手術証明書を作っている。

 やっぱりあるじゃん。
 実は、入院・手術証明書と死亡証明書の参考例、DOCファイルでいただいてしまいました。あくまで参考例なので、これを使えば、各社問答無用で通用する、と言うものではないというものですがね。
 許可は得てないので、公開はしませんが、まぁ、当たりさわりの無い内容となっています。これでだいたいの証明書は通用するという証明書です。
 実際、多くの病院や協会から問い合わせや要望はあるようで、某県の保険医協会であるとか、全国自治体病院協議会なんてところにも参考フォーマットを伝えた、と言っていました。
 じゃあ、要望があるのに、なぜ共通フォーマットが成立しないのか。
 その理由はこうなんだと。

1)各社の生命保険の商品開発の妨げになってしまうため、生命保険協会でフォーマットを強制することはできない。

 証明書には、各社各様の保険の給付に対しての条件を書くわけですからね、フォーマットを決めてしまうと、保険の内容も決まってしまう。
 もっともな話であると同時に、私自身は商品開発という視点で考えていなかったために、思わず、あぁ、そうなんだぁ、とものすごく納得してしまいました。
 理由としてもうひとつ。

2)じゃあ、記入する項目を多くすればいいかというと、逆にそこまでの項目を必要としない保険もあるため、必要な項目のみにとどめている。

 入院証明書を、カルテをひっくり返して調べて、一生懸命に書いたんだけれども、書かなくてもいい項目を書いたことがあとでわかって、「えー、ここまで書くんじゃなかったよぉ。チッキショー。」なんて医師から文句を言われるような場合もありますから、なんて言われました。確かにもっともな話。
 まぁ、これからは、コピーか、あるいは共通フォーマットで出してみましょう。ファイルメーカーで作り直してみようかな。
 最後に、参考フォーマットを使用するにあたっての注意点、あげておきます。あくまで参考例だからってことだな。

【参考例に関する注意点】
1.各生命保険会社は、ご請求に際し、当参考例に基づいた証明書(診断書)が提出された場合でも、商品内容等によってはご請求人の負担にて各生命保険会社所定の証明書(診断書)の提出をお願いすることがあります。
2.生命保険協会および各生命保険会社は、万一、医療機関等またはご請求人が参考例の使用に関し損害を被った場合でもこれを賠償する責任は負いません。
3.参考例は、予告なく変更されることがあります。

追記)生命保険協会の担当者様、突然の電話に対応していただき、ありがとうございました。