再生につながればいい話なんだけれども。

 ネタはS.Y.'s blog、「自分さえよければ」より。
 佐野市民病院再生の話。知名度の高い医師が集まり、患者が殺到しているとのこと。でも非常勤医師外来の話。じゃあ常勤医師は誰がやってんの、って気になって調べてみた。ソースはすべて下野新聞より。
 まず4月。

 医師不足で休院の危機に直面していた佐野市民病院(二百五十八床)について市は三日、常勤医二人と非常勤医三十人を確保し、新しい体制で運営していくことを明らかにした。患者の転院先をあっせんしていた人工透析室の閉鎖は免れた。外来診療に関しては、不安定ながらも体制は整えた格好だが、救急患者の受け入れは依然として対応できない状態が続く。
 病院側の説明によると、常勤医は人工透析、外科などを担当する福光正行院長と小児外科の専門で自治医大助教授を務めたこともある牧野駿一医師の二人。

 院長(68)含めて2人体制から再スタート。牧野先生については、医師等資格確認検索で調べると、昭和45年登録とある。ついでに福光先生も調べてみると、昭和40年登録とあるので、牧野先生も60代と勝手に推測。んで5月。3人目。

 関係者の話では、都内の元病院長で七十代の内科医が加わる。糖尿病治療に実績があるという。常勤医の確保に奔走する同病院は「状況を理解して佐野に来ていただきありがたい。さまざまなネットワークを頼っているが大変厳しい」と話す。

 都内の元病院長で70代(!)の内科医が加った。つぎ、7月。4人目。

 【佐野】佐野市民病院は一日付で、四人目の常勤医を採用した。群馬県太田市在住の浜野壹(まこと)氏(66)で、専門は婦人科。健康管理センター(検診、ドック、婦人科)を担当する。

 66才婦人科。ここまですべて60代以上。つぎ、同じく7月。5人目。

 佐野市民病院は十三日、五人目の常勤医を確保したと発表した。埼玉県在住の吉野美裕紀医師(46)で内科と小児科が専門。十七日付で採用する。

 やっと(失礼)40代。佐野市民病院常勤医は40代以上と判明。以上現在まで常勤医5名。
 当直はどうすんだろ。
 外来患者が増えるのはいいけれど、その分、当然夜間休日に何かあった場合の問い合わせ、受診希望が増えるはず。失礼ながら、この面子ですべて対処できるんだろうか。あるいは、なにかあったらすべて他院へまわしてしまうんだろうか。
 以下は雑誌・新聞記事横断検索からのソース。

とちぎ地域医療/佐野市民病院に5人目の常勤医/内科、小児科の専門医
2007.07.14 朝刊 4頁 社会 (全350字) 
 佐野市民病院は十三日、五人目の常勤医を確保したと発表した。埼玉県在住の吉野美裕紀医師(46)で内科と小児科が専門。十七日付で採用する。
 吉野医師は、東京女子医大卒。以前は茨城県内の民間病院で診療にあたっていた。
 平日は主に病棟勤務で、入院患者を中心に対応。土曜日は外来診療に応じるため、二十一日から第一、三、五土曜日の総合内科の外来診療が再開する。
 同病院は、医師不足などを背景に三月末、常勤医八人が全員退職。四月から常勤医二人体制で再スタートを切った。市は来年度を目標に、公設民営化となる指定管理者制度の導入を目指す。
 医師は常勤、非常勤ともに増加しているが、勤務体制がまだ不安定で、診療時間、曜日は月単位で変更があるという。
 診療時間などの問い合わせは同病院地域医療連携室、電話0283・62・5111へ。

とちぎ地域医療/4人目の常勤医採用/佐野市民病院
2007.07.03 朝刊 23頁 各地 (全290字) 
 【佐野】佐野市民病院は一日付で、四人目の常勤医を採用した。群馬県太田市在住の浜野壹(まこと)氏(66)で、専門は婦人科。健康管理センター(検診、ドック、婦人科)を担当する。
 七月の主な外来診療の変更は、二十一日から総合内科、整形外科、小児科で第一、三、五土曜(午前)の診療を再開。小児科は二十三日から月曜(午前・午後)も外来を受け付ける。
 同病院は、医師不足などで三月末に八人いた常勤医が全員退職。四月から常勤医二人体制で再スタートを切った。本年度中に公設民営化となる指定管理者制度の導入を目指している。
 診療科目などの問い合わせは、同病院地域医療連携室電話0283・62・5111へ。

とちぎ地域医療/佐野市民病院/常勤医 3人目を確保/来月から、都内の元病院長
2007.05.26 朝刊 3頁 社会 (全409字) 
 医師確保など経営健全化に取り組んでいる佐野市民病院(二百五十八床)の常勤医が六月一日から一人増え、三人になることが二十五日までに分かった。
 関係者の話では、都内の元病院長で七十代の内科医が加わる。糖尿病治療に実績があるという。常勤医の確保に奔走する同病院は「状況を理解して佐野に来ていただきありがたい。さまざまなネットワークを頼っているが大変厳しい」と話す。
 同病院の入院患者は現在、五十五人ほどで、やむえを得ないケースだけ受け入れている。外来患者は診療科目の減少が響き、四月は一日平均八十人台と減少したが、五月に入り同百五十人台と増えてきたという。非常勤医も二十人から四十五人に増えたことで、今月中旬から週末の一次救急に対応している。
 市民病院は三月末で八人いた常勤医が全員退職し、休院の危機に立たされた。何とか常勤医二人を採用し四月から再スタートした。市は来年度からの公設民営の指定管理者制度への移行に向け準備している。

とちぎ地域医療/佐野市民病院/常勤医2人で再出発/透析存続、眼科など休止
2007.04.04 朝刊 1頁 第1面 (全795字) 
 医師不足で休院の危機に直面していた佐野市民病院(二百五十八床)について市は三日、常勤医二人と非常勤医三十人を確保し、新しい体制で運営していくことを明らかにした。患者の転院先をあっせんしていた人工透析室の閉鎖は免れた。外来診療に関しては、不安定ながらも体制は整えた格好だが、救急患者の受け入れは依然として対応できない状態が続く。
(3面に関連記事)
 病院側の説明によると、常勤医は人工透析、外科などを担当する福光正行院長と小児外科の専門で自治医大助教授を務めたこともある牧野駿一医師の二人。
 これまで五十人いた非常勤医は獨協医大自治医大などの七人と福光院長らが確保した二十三人の計三十人となった。「いずれもオールマイティーなベテラン医師」(同病院)という。
 診療科目は一日現在で婦人科、眼科が休止し、内科(週五日)、外科、脳神経外科、小児科、耳鼻咽喉(いんこう)科、内視鏡科、皮膚科、泌尿器科、整形外科(以上週一、二日)の九科目。当直は七人の非常勤医が担う。常勤の麻酔科医がいないため、手術は予約制となる。
 一月末から新規入院の受け入れを中止しているが、「外来患者で、やむを得ないケースのみ受け入れたい」という。現在の入院患者は六十二人(慢性期患者五十三人)。
 市民病院の再建をめぐっては、獨協医大との交渉が条件面で合わず、昨秋から医師の引き揚げが加速。二〇〇六年三月に十三人いた常勤医は八人にまで減り、今年三月末には全員が退職した。
 市は危機を乗り切るために「公設民営」の指定管理者制度の導入を前提に、都内の医療法人から院長を紹介された。
 今後は指名型による同制度の導入に向け、市は同法人と下交渉に入り、本年度中には契約したい意向だが、先行きは不透明だ。
 市の本年度一般会計から病院への赤字補てんは当初では過去最高の九億二千五百万円。医師不足が本格化した〇三年度から昨年度まで三十四億円がつぎ込まれている。