たださなければイカンこと。

 いつもおジャマしております、SkyTeam先生の「東京日和@元勤務医の日々」よりネタを拝借。
 不正請求を行ったとされる、藤枝市立病院の件。保険医療機関取り消し確定だそうで。YOMIURI ONLINEより。
診療報酬不正、藤枝市立病院の保険医療機関指定取り消しへ
ウェブ魚拓

 静岡県藤枝市藤枝市立総合病院(病床数654)が、一部の歯科治療で診療報酬を不正に請求していた問題で、静岡社会保険事務局は28日、同病院の保険医療機関の指定を10月1日から取り消すと発表した。
 取り消し期間は5年間だが、住民への影響が大きいため、厚労省などは改善計画を提出させ、1か月で再指定を認めることも検討する。病院側は、取り消し期間中の診療を救急患者や計画的治療が必要な患者に限る方針を示した。

 地域住民に対する影響は相当なものと推測できる。
 対して、厚生労働省SkyTeam先生のあげたニュースを見て、最近社保庁でもあったよなぁ、と思い検索。厚労省のニュースと2つ並べてみる。まず、MSN毎日インタラクティブより。
社保庁職員:年金着服1億3千万円 24人が12年間で
ウェブ魚拓

 社会保険庁職員らが年金保険料などを着服・不正受給した事案が、95〜06年に少なくとも24件発覚し、総額約1億3291万円に上ることが分かった。預かった国民年金保険料を着服する手口が目立つが、納付記録の水増しなどオンラインシステムを悪用したものもあった。公表や刑事告発をしなかったケースも多く、表面化しなかった事案もあるとみられる。総務省年金記録問題検証委員会は、着服事案の全容解明のため調査を進める。
(中略)
 同庁は、一部の着服が国会で問題化した99年までは、会計検査院への報告や刑事告発をほとんどしていなかった。このため、表面化していない事案もあるとみられる。同庁の三枝寛・職員課長は「被害額がほぼ返納されており、職員の将来への配慮もあったかもしれない。99年以降、表面化していない着服などがあったとは考えたくない」と話している。
(中略)
 24件約1億3000万円の着服・不正受給は、社保庁や全国の社会保険事務局などに毎日新聞に取材し、明らかになったものを積み上げたものだ。このため「氷山の一角」(元社保庁職員)で、実際の件数、金額がさらに膨らむ可能性が高い。重大な不正が国会で問題視された99年ごろまで、同庁は、着服による懲戒処分も人事院に件数しか報告しなかった。それ以前の実態は「内部の人間もよく分からない闇」(同)との指摘もある。

 つぎ、NIKKEI NETより。
厚労省で出張費不正請求・1256人、61人のみ処分
ウェブ魚拓

 厚生労働省は24日、2000年から05年にかけて航空機を使って出張した職員1256人が、出張旅費として総額約4710万円を不正請求していたと発表した。職員らは航空料金と宿泊費がセットになった料金を航空機代として精算、別に宿泊費を請求するなどしていた。
 厚労省は全員に過払い分を返還させるとともに、領収証の改ざんなどが確認できた職員61人のみを同日付で減給や戒告などの処分とした。同省監査指導室はほかにも不当に高く精算した職員がいることを把握しているが、「改ざんなどの物証がない」ことなどを理由に残りの職員の処分を見送った。

 いいなぁ、他人に厳しく自分に甘い厚労省って。舛添厚労相はこれもなんとかしてくれるんだろうなぁ(棒読み)。
 以下は記事。
 YOMIURI ONLINE

診療報酬不正、藤枝市立病院の保険医療機関指定取り消しへ
 静岡県藤枝市藤枝市立総合病院(病床数654)が、一部の歯科治療で診療報酬を不正に請求していた問題で、静岡社会保険事務局は28日、同病院の保険医療機関の指定を10月1日から取り消すと発表した。
 取り消し期間は5年間だが、住民への影響が大きいため、厚労省などは改善計画を提出させ、1か月で再指定を認めることも検討する。病院側は、取り消し期間中の診療を救急患者や計画的治療が必要な患者に限る方針を示した。
 厚生労働相の諮問機関である静岡地方社会保険医療協議会が28日、指定取り消しが妥当と答申し、同局が処分を決めた。併せて同病院歯科口腔(こうくう)外科の歯科医師2人の保険医登録を29日から取り消す。
 同病院は28日夜に記者会見を開き、金丸仁病院長ら12人を減給10%(6〜1か月)の懲戒処分とし、早期の再指定を申請することを明らかにした。取り消し期間中は全額が患者負担となるため、病院側は新規治療を原則として断る。
 急患や計画的治療が必要な患者は、保険診療と同様に原則3割の自己負担で治療を受けられるようにし、差額分は病院側で負担する。病院によると、1か月あたり数億円の損失になる見通し。
 同局によると、不正請求があったのは、保険外のインプラント(人工歯根)治療の前処置として行うあご骨の手術や、保険外の歯列矯正目的による抜歯など。監査した昨年3〜12月の不正請求は約430万円で、過去5年間の総額は1億2200万円に上る。
 同病院は、藤枝市唯一の大規模公立病院で、一日平均の外来患者数は約1400人に上る。同市内の男性会社員(45)は「(厚労省などは)別の対応はなかったのか。母が今月退院するが、その後の通院はどうなるのか」と不安そうな様子。入院中の同県岡部町の無職男性(72)は「今まで通り治療を受けられるように何とかしてほしい」と話していた。
(2007年8月28日21時46分 読売新聞)

 MSN毎日インタラクティブ

社保庁職員:年金着服1億3千万円 24人が12年間で
 社会保険庁職員らが年金保険料などを着服・不正受給した事案が、95〜06年に少なくとも24件発覚し、総額約1億3291万円に上ることが分かった。預かった国民年金保険料を着服する手口が目立つが、納付記録の水増しなどオンラインシステムを悪用したものもあった。公表や刑事告発をしなかったケースも多く、表面化しなかった事案もあるとみられる。総務省年金記録問題検証委員会は、着服事案の全容解明のため調査を進める。【野倉恵】
 社保庁や各社会保険事務局などによると、着服額は計約3184万円、不正受給額は計1億107万円に上る。不正行為をした24人のうち、課長や次長ら管理職、専門官らが18人と4分の3を占めた。21人は懲戒免職、2人は依願退職、1人は退職後に着服が発覚した(その後刑事告発)。
 窓口で預かったり集金した国民年金保険料の着服は13件約2587万円で、8件が02年以降に集中。同年に徴収業務が市町村から移管されたためとみられる。03年には八代(熊本)、新庄(山形)の両社会保険事務所で、国民年金業務課長が着服し、借金返済や遊興費に充てていた。06年には小倉南(福岡)▽長野南(長野)▽松山東(愛媛)の各社保事務所の国民年金担当係長による着服が相次いで発覚した。
 オンライン端末の不正操作では、半田社保事務所(愛知)の年金給付係長が97〜99年、両親が未納だった厚生年金保険料を支払ったように偽装したり、架空の人物の記録40年分を偽造して申請し、計4443万円を不正受給していた。蒲田社保事務所(東京)の年金専門官は94〜98年、国民年金保険料1266万円を着服。さらに受給資格のない保険加入者など19人の記録を改ざんし、2644万円を不正受給させて還流を受けていた。発覚後に自殺した。
 同庁は、一部の着服が国会で問題化した99年までは、会計検査院への報告や刑事告発をほとんどしていなかった。このため、表面化していない事案もあるとみられる。同庁の三枝寛・職員課長は「被害額がほぼ返納されており、職員の将来への配慮もあったかもしれない。99年以降、表面化していない着服などがあったとは考えたくない」と話している。
 ◇「消えた記録」の一因か
 年金問題には、5000万件に上る「宙に浮いた年金」に加えて「消えた年金」がある。前者は記録はあるが被保険者が特定できないものだが、後者は、年金保険料の納付データがオンライン上も台帳にも残っていないという、最も深刻な記録漏れだ。今回明らかになった社会保険庁職員による着服・不正受給は「消えた年金」の一因とみられ、実態解明は急務だ。
 24件約1億3000万円の着服・不正受給は、社保庁や全国の社会保険事務局などに毎日新聞に取材し、明らかになったものを積み上げたものだ。このため「氷山の一角」(元社保庁職員)で、実際の件数、金額がさらに膨らむ可能性が高い。重大な不正が国会で問題視された99年ごろまで、同庁は、着服による懲戒処分も人事院に件数しか報告しなかった。それ以前の実態は「内部の人間もよく分からない闇」(同)との指摘もある。
 こうした不正がオンラインの操作で行われた場合、必要な要素がそろっていれば気づかれないケースもある。社保庁には不正が起き得ないシステムを構築する責任もある。【野倉恵】
毎日新聞 2007年8月3日 3時00分

 NIKKEI NET。

厚労省で出張費不正請求・1256人、61人のみ処分
 厚生労働省は24日、2000年から05年にかけて航空機を使って出張した職員1256人が、出張旅費として総額約4710万円を不正請求していたと発表した。職員らは航空料金と宿泊費がセットになった料金を航空機代として精算、別に宿泊費を請求するなどしていた。
 厚労省は全員に過払い分を返還させるとともに、領収証の改ざんなどが確認できた職員61人のみを同日付で減給や戒告などの処分とした。同省監査指導室はほかにも不当に高く精算した職員がいることを把握しているが、「改ざんなどの物証がない」ことなどを理由に残りの職員の処分を見送った。
 厚労省によると、05年11月に会計検査院の指摘で過払いが発覚。厚労省が旅費関係の文書が保存されている00年4月以降の出張について調査していた。(00:43)