後期高齢者医療制度〜「75 歳を迎えられるみなさまへ」と「定年退食」

 以前から気にはなっていたんですが、いつもおジャマしとります、「東京日和@元勤務医の日々」、「変わり行く日本の高齢者医療」を見てまた思い出しました。
 最近話題になっていたのに、マスコミが注目すべきところを間違っているから、国民が全く知らないうちに始まってしまいそうなこと、それは、「後期高齢者医療制度」。
 「道標」、「75 歳を迎えられるみなさまへ」から引用します。
(以下引用)
75 歳の誕生日を 2 週間後に控えたある日、あなたに役所から一通の手紙と一枚のカードが送られてきます .....

小○純○郎様

75 歳のお誕生日おめでとうございます。

小○純○郎様は、平成 20 年○月○日から後期高齢者医療制度の対象となります。つきましては、それまでお使いになられていた健康保険証は使えなくなりますので、代わりに同封しました後期高齢者医療証をお使いください。

ご注意

・まず、かかりつけの医療機関として総合医の診療所一カ所を決めてください。
・同封してある後期高齢者医療証の裏にお決めになられた診療所名をあらかじめお書きください。
・医療が必要になったときは、その医療機関へこの後期高齢者医療証を持って受診してください。
・かかりつけの診療所名が書かれていないものは無効です。

千代田区区民生活部税務保険年金課
〒 102-8688 東京都千代田区九段南 1-2-1
電話 03-****-****

あなたは 75 歳になられる日から、それまで受けていた医療を受けることはできなくなります。

今まであなたは、「血圧はここ」、「パーキンソンはここ」、「目はここ」、「皮膚炎はここ」というように、それぞれ専門の医療機関に自由にかかることができました。

しかしこれからは、どんな病気であっても一人のかかりつけ医の医療を受けることになります。もう、あなたが自由に医療機関を選ぶことはできません。

また、あなたは残念ながら、いずれ最期のときを迎えなくてはなりません。そのときを、あなたはご自分の家で迎えなければなりません。

あなたが最期のときを過ごす場所がありますか ?
あなたの面倒を見てくれる家族はいますか ?

あなたのために、あなたの家族は会社を辞めたり自由に外出できなくなるでしょう。

今お話ししたことが、来年 4 月から現実になろうとしています。それが「後期高齢者医療制度」です。

75 歳の誕生日を 2 週間後にひかえたある日、あなたにこの制度にもとづく「医療証」が送られてきます。そしてそれまでの健康保険証は使えなくなります。

今まで国のために働いてきたあなたとあなたの家族の幸せを破壊し、あなたの命を「美しい国」に差し出せという、まさに現代の「赤紙」です。
(引用終わり)
 一見、漫画・小説の世界のように見えますが、これから先、充分に起こり得ることです。
 コレとよく似た状況を、藤子・F・不二雄氏の短編集で読んだ記憶があります。
 これを調べてみると、タイトルが「定年退食」というらしい。でも、内容がどうしても思い出せない。あらすじを書いてあるサイトは多々あるのだけれども、ピンとくるものがない。
 氏の短編集は、藤子不二雄A氏同様、結構毒を含んだものが多く、面白いものが多いので、これは紹介せねば、と思っていましたが、もう一回読む必要があるようです。
 今日は当直の明け。以前持っていた短編集はどこかへやってしまったので、今日にでも本屋に行って、探してみますか。