全国医師連盟 設立準備委員会総決起集会

 日本医師会の弱体化は、先の参院選での武見氏の落選をはじめとして、最近の活動を見ると、これが保険医総辞退ほどのアクションを起こした団体かと思うほどの変貌ぶりである。
 少子高齢化が進む現在、医療費は増加する一方。それを抑制の方向に国があらゆる策を講じて持っていこうとするのなら、医療崩壊は、どんな小手先の方法を厚労省がとろうとも、既定路線であることには間違いない。これは、努力が足りぬ、我慢が足りぬ、といった精神論で片づく話では決してない。
 しかし、国政は政治家のみが行うことではなく、国民が政治家に託して行っていくべきこと。ならば、少しでも現状を国民の方々に知っていただこうと、拙いながら、ブログという形で、現状の問題点を少しずつ、わかる範囲、出来る範囲で記している。
…ホントはそんな高尚な考えなんて持ってなかったのだが。
 しかし、現実の医療もそうだが、一人で出来ることには限界がある。おのおの得手不得手が必ずある。スーパーマン、スーパーウーマンは存在し得ない。
 ならば、同じ志を持ったものどうしが集まり、新たなる医師組織を結成し、本当に国民のため、患者のためを思って活動をしていくこと、これは素晴らしいことではないだろうか。
 幸いにして、この繋がりを形成するにあたり、今は、インターネットという素晴らしいツールがある。これをフル活用して、新組織執行部の先生方や、私を含めた、新組織に賛同された方々は横のつながりを広げつつある。
 来年の1月13日、医師新組織、「全国医師連盟」の総決起集会が開催される。興味のある方、考えに賛同いただける方、是非参加していただきたい。
 全国医師連盟 設立準備委員会準備委員会総決起集会より転載(改行など一部編集)。

 新しい医師の団体を設立するため、全国医師連盟 設立準備委員会は、平成20年1月13日13時より、東京ビッグサイト東京国際展示場)会議棟7階にて、準備委員会総決起集会を開催いたします
 「医療崩壊」とも言われる日本の医療の現状を変革するため、勤務医・研究医・開業医などの職種を超えた、これまでの医師の団体にない実行力を持った組織 が必要です。私達は、医師新組織設立の決意を表明するため、総決起集会を開催いたします。本田宏先生(済生会栗橋病院副院長)、小松秀樹先生(虎ノ門病院 泌尿器科部長) という日本の医療現場の代表というべき御二方に、招待講演と激励の挨拶をしていただきます。
<集会内容>
本田宏先生による激励講演(約100分)
小松秀樹先生による医師への激励挨拶(約20分)
主催者による報告と行動提起
<参加資格>
設立準備委員会 会員、および医師新組織の結成に賛同される方
(参加事前登録が必要です。先着150名。但し椅子席120
座席が必要なかたは、早めのご来場をお願い申し上げます。)
<参加費> 医師 2000円、その他 1000円 
*参加事前登録
 全国医師連盟 設立準備委員会の非会員の場合は、氏名、住所、職業、所属、年齢、連絡先(e-mailアドレス)を

zai@doctor2007.com

まで、113集会参加希望と書いて御連絡下さい。

 執行部、世話役の座位先生のページ、「座位の夢想」より、決意文を転載。

医師新組織設立の決意
 どういう想いで、新組織を作ろうとしているのか?
 今の日本の社会にとって、何が重要かと問われたらまずは、国民の健康な生活という事になると思います。幸いなことに、僕らの見える範囲では、日本には戦争は起こってないし、飢餓が蔓延しているわけでもない。
 そうなると、健康な生活、これが一番重要なのではないか?
僕ら医師の初心は、なんといっても、やはり、【病気で困っているひとを助けたい】というのがあるわけだけど、その助ける技術というのは10年以上かかって習得しているし、文字通り、血と汗と涙とで大変な苦労や修行をして得ている。その後も生涯研修をしているという自負と誇りがある。
 ところが、この僕らの誇りは、傷つけられようとしている。
医療費亡国論をすり込まれた人たちには、命の安全保障である医療費を抑制する勢力、国民の健康を軽視する支配勢力に踊らされていると思う。
 国にとって一番重要な再生産能力ともいえる、出産や小児医療救急医療をはじめとする医療全般、医療体制が崩壊しつつあることを気づいていない方が多い。
 これは、国の医療体制偽装ともいえるもので、
医療費を家事労働によって浮かせようとする高齢者の在宅医療や
労働基準法無視の医師酷使政策で、危険な診療環境を放置したり
医師配置基準の無視や、
救急医療現場で医師だけは交替制勤務をとらないなど、
多くの医療制度偽装がまかり通っている。
 僕たち、医師は、それでも懸命に医療体制を守ってきたように思う。
それが、限界にきて、医療崩壊が起きている。
 医師バッシングで、国は医療崩壊の本質を隠そうとしているのではないか?現場の医師達は、その医療体制偽装を、自らの体力と善意でもって補っていたのに、偏向した医療事故報道や、不当な医療裁判、不当な行政指導が目立ってきている。
そのような報道や判決を前にして、僕たちは、明日は我が身と考えている。現場を死守する医師が選択的に不当な圧力がかかるこのような現実を前にして、ハイリスク医療から逃散する以外の選択枝がいったいあるのだろうか?
医療界の中の封建制や、一部の医師の医療犯罪も、多くの医師達が心を痛めている問題である。
 医療界を代表する日本医師会、医学部長病院長会議や医学会の重鎮はこのような医療崩壊を前にして、何ら有効な手を打っていないように見える。自らの封建制を自省することなく、医療崩壊に対峙できるはずもないと思う。
 既成のアカデミアやギルドに依存することなく、僕たちは、勤務医、研究医、開業医の区別なく、医師と医療の真の社会貢献に向けて、逃散以外のもう一つの選択をしたいと思う。僕らの初心と誇りを社会は迎い入れてくれるはずだ。