昨日に続いて、「モラルを問う」

 とりあえず記事のみ。私の感想やらなんやらはまた後ほど追記
追記)気になったこと2つ。1つ目。

 同病院の長谷部純・連携推進室長は「患者から感謝されることに慣れてしまった面もある。自分たちのあり方も見つめ直していかなくてはいけない」と語る。

 結局、「われわれに何か落ち度があるからこのようなことになってしまっているにちがいない」って意見なのね。あと、

…「暴力に対し、ただちに警察に通報するような対策はもちろん必要だが、それだけでは問題は解決しない。医療過誤や病院の不十分な説明に対する不信が患者側に蓄積し、暴力や暴言を引き起こしている。病院側は、患者本位の医療は何なのかを見つめ直し、情報公開を進めて誠実な医療を行うことで、患者側のモラル向上を促すことができるのではないか」

 これも同じ論調。マスコミが医療不信を煽ってたってのも一因だし、もちろん、100%、病院側が善とは考えていないけど、病院側がそんなに自虐的にならなきゃいけないもんなのかねぇ。
 2つ目。これは蛇足。
 写真にある看護師の服、ずいぶん派手だけど、いったい何科の看護師なの?小児科?
(2007年8月20日 12:41追記
 以下は記事。

読売新聞 平成19年8月20日(月)
モラルを問う
暴力封じへ 病院一計
入院時に誓約書 警察OB配置
 一部の患者からの暴力や暴言が増えている問題で、全国各地の病院が、医師や看護師を守るための対策に取り組み始めた。非常警報ベルの設置などハード面の整備に加え、暴力に及んだ場合には退院を約束する誓約を患者側と交わしたり、警察OBに危機管理を委ねたりする所も。一方で、職員が不適切な言葉遣いをしていないかどうか、点検する病院もあり、識者は「病院側も患者側の不満を受け止め、信頼関係を築く努力が必要」と指摘している。
■ポスター
 「院内での身体的暴力・暴言やセクシャルハラスメントを行った場合は退院していただきます」
 杏林大病院(東京都三鷹市)では、患者やその家族に向けた入院案内の中にそう明記している。患者が入院する際、こうした決まり事に違反した場合、退院について異議を唱えないことを約束する入院誓約書へのサインも求めている。
 近く外来患者用にも、「解決しがたい要求を繰り返したり、大声、暴言または脅迫的な言動があったりした場合には、診療不可能と判断することがある」と書かれたポスターを、病院内に掲示する予定という。同病院の原哲夫・病院事務部長は、「ここまで書かないといけない現状は悲しくもあるが、仕方がない」とため息をつく。
■危機管理
 「これほどまでに病院内で暴力や暴言があるとは……」。東京慈恵会医科大病院(港区)などで2004年から、危機管理対応を担っている元警視庁捜査1課の横内昭光さん(63)は驚きを隠さない。
 ある時、検査入院した中年の男性が、夕食にはしが付いていなかったことに憤慨し、若い看護師の胸ぐらをつかみ、胸元のネームプレートまではぎとった。職員から連絡を受けた横内さんは「すぐに警察に連絡するように」と指示した。病院職員は「警察は敷居が高かったが、警察OBがいるため、相談しやすくなった」と話す。
 聖マリアンナ医科大病院(川崎市)でも昨年、通報の仕方や警察の組織についての勉強会を開催。日高病院(群馬県高崎市)は今年6月、群馬県警から講師を招いて、不当な要求や理不尽な苦情の対応方法についてアドバイスを受けた。
■苦情受け付け
 日高病院は、病院内にサービス向上委員会を作り、看護師らの髪形や通勤時の服装、言葉遣いが適切かどうかなどの検討を行っている。病院に設置されたご意見箱には、患者から「お世話になっていますとあいさつしても、(病院職員が)無反応だった」「医師がこちらを向いて話さない」などの意見も寄せられた。
 同病院の長谷部純・連携推進室長は「患者から感謝されることに慣れてしまった面もある。自分たちのあり方も見つめ直していかなくてはいけない」と語る。
 北海道大病院は患者用の相談・苦情窓口を設けているほか、東京医科大病院は、患者の相談を受ける専門職員を配置している。
患者本位へ努力を
 医療問題に詳しい飯田英男弁護士(68)の話「暴力に対し、ただちに警察に通報するような対策はもちろん必要だが、それだけでは問題は解決しない。医療過誤や病院の不十分な説明に対する不信が患者側に蓄積し、暴力や暴言を引き起こしている。病院側は、患者本位の医療は何なのかを見つめ直し、情報公開を進めて誠実な医療を行うことで、患者側のモラル向上を促すことができるのではないか」