日本企業ってのはそんなもんだろうな、と思うこと。

 当院の近所に、どのあたりかは知らないけれど、ブラジル人・ペルー人のコミュニティがあるらしく、ときどき、当院に患者として訪れる。
 その患者さんが保険に入っていれば、検査選択の上で、患者さん自身と、この検査は高いからやめとこうかどうしようか、などと長い時間かけて相談することもあまりない。困るのは、保険に入っていない患者さん。
 どこで働いているのか。工業団地が近くにあるので、そこで働いているのか、ときどき2次検診で外来を受診されるかたがいる。泌尿器科だから、尿潜血陽性がほとんど。
 企業が、従業員のために行った健康診断でひっかかったわけだから、2次検診の費用もすべて出してくれるかというと、すべての企業はそうではないらしい。
 例えば、先日の例で言うならば、ある企業はIVPなど画像診断の費用まで出してくれたが、ある企業は2次検診のために受けた外来での最初の尿検・沈渣の費用だけしか出してくれない。
 この差はどういうことなのか。
 法律的にはどうなんだろう。
 従業員のために行った検査で見つかった異常については、少なくとも診断がつくまでは、その企業が費用を出してくれるべきではないだろうか、と勝手に思うが、全てそれをやっていると、企業としては、カネがいくらあっても足りない、となってしまうんだろうか。
 保険に入っていない、という事実の裏にもいろいろな事情があるのだろうが、2次検診のために数万円が飛んでいってしまうのをみていると、ときどきそう思う。