なにかやればいいってもんじゃない。

 諸先生方のブログで取り上げられているので、あまり詳しくは突っ込みませんが、どうしても言いたいので挙げときましょ。asahi.comより。
医師の交代勤務を支援へ 導入病院に補助金 厚労省
ウェブ魚拓

 厚生労働省医師不足対策として08年度から、医師の交代勤務制を導入した病院に補助金を出す制度を新設する方針を固めた。08年度予算の概算要求に5億円を盛り込む。過剰労働が医師の病院離れの一因となっているため、当直明けに休みが取れるような勤務態勢を整えた病院を支援する。

 えっと、医師不足ですよね。過剰労働を軽減するために交代勤務制をとるんですよね。そうすると、必ず今以上の人員を必要としますよね。
 全国的な医師不足ですよね。足りないところAから足りないところBに医師を持ってくれば、足りないところBの医師は増えても、足りないところAの医師はさらに足りなくなりますよね。ちょっと考えればわかること。
 経済的に余力のない病院を潰す気ですね。
 中間管理職先生のところでも突っ込まれています。

こんなことをするぐらいなら、
まずは
全病院を労働基準監督署にチェックしてもらい、”明らかな違法労働”を取り締まるべきではないですか?

 また、参考にもならないかもしれませんが、5億円の予算について。いくら何でも安すぎやしないかと思い、計算してみました。
 厚生労働省:医療施設動態調査(平成19年5月末概数)より、データを拝借。
 平成19年5月の段階で、病院が8883施設。単純に5億円を8883で割ってみると、1施設あたり、56287.29円。
厚生労働省はいったい何をしたいの?
 以下は記事。

医師の交代勤務を支援へ 導入病院に補助金 厚労省
2007年08月21日06時09分
 厚生労働省医師不足対策として08年度から、医師の交代勤務制を導入した病院に補助金を出す制度を新設する方針を固めた。08年度予算の概算要求に5億円を盛り込む。過剰労働が医師の病院離れの一因となっているため、当直明けに休みが取れるような勤務態勢を整えた病院を支援する。
 新たな補助制度では、日中と夜間で医師が全員入れ替わる交代勤務にしたり、当直明けの医師が必ず休める勤務体系を導入したりして、医師の労働環境改善に取り組む病院に補助する。
 ただ、医師数に比較的余裕がある病院でなければ交代勤務を導入するのは難しく、医師不足が深刻な地方の公立病院などでは、補助対象となる勤務体系を導入できるかは不透明だ。
 厚労省によると、30〜40代男性の病院勤務医の1週間の平均勤務時間は約50時間で、同年代の診療所医師より10時間近く多い。当直明けの勤務医がそのまま通常の診察などを行う勤務体系が多くの病院で常態化しており、過剰労働に耐えきれずに開業医に転身する医師が後を絶たない。
 同省では、交代勤務を導入した病院に対し、こうした補助金だけでなく、診療報酬の上乗せも今後検討する。