マスコミはこれから類似例を探しまわって記事にすることでしょう。

 なんだっけ、オーバーランだっけ。いつの電車事故だったか失念したけど、ある時期、電車のオーバーランだけでニュースにしまくってたね。これも同じようなものかも。もちろん、システムの問題は批判されるべきだけれども。
 ネタ元は2ch、ソースは時事ドットコムより。

2007/08/31-22:02 負傷女児、6医療機関断る=妊婦と同じ情報システム使用−救急搬送時・奈良
ウェブ魚拓
 救急搬送先が決まらず奈良県橿原市の妊婦(38)が死産した問題で、18日にも頭をけがした女児(4)が同県内の6カ所の医療機関に受け入れを断られていたことが31日、分かった。消防は、妊婦のケースでも使われた県の「救急医療情報システム」で搬送先を探したが、受け入れ可能の表示がある病院にも「処置中」などを理由に断られたという。
 同システムは県内79の医療機関と消防をつなぐネットワークで、一般救急の搬送先照会に利用されている。

 今勤めている病院にも、救急指定じゃないにもかかわらず、結構な問い合わせが来る。今のところ全て看護師が受けて、判断してくれているのだが、もちろんこちらに判断をゆだねてくることも多く、私はかかりつけ患者以外は基本的に断っている。
 だって、採血・レントゲン検査1つやるにも、夜中は技師さんを呼ばなきゃならない状況だから、それでも対処可能な患者か、もしくはそれに納得してくれるような患者でないと受けられない。
 たとえば、この場合、4歳女児。頭部を負傷。どれぐらいの傷なのか。意識レベルは。出血はどの程度か。それによって対応が大きく変わる。
 6ヶ所に断られたと。4歳女児ってだけでウチはもうダメだぞ。病院ならどこでも診られると思うなよ。6ヶ所?それくらいなら全国どこでも起こっていることじゃないのか?

…受け入れ可能の表示がある病院にも「処置中」などを理由に断られたという。

 「受け入れ可能の表示がある」が実際は「処置中」。これはシステムの問題。
 「処置中」を理由に断る。これは当たり前。ヘタに受け入れて、「処置中なんで待っててくださいねぇ(ニッコリ)」と対応しても、「あんだとぉ?血を流しながら泣き叫んでいるウチの子を、これ以上待たせろってのかぁ?」なんて怒っちゃうかもしれない。すぐに対応できないような状況ならば、受けないほうが賢明。
 結論。このニュースでの問題点は、県の「救急医療情報システム」が、各医療機関の現場の状況を反映しない、救急で利用するにはお粗末なシステムだということ。このニュースから得られる情報の範囲では医療機関の対応は問題なし。