安倍氏の政治家生命も終了か。

 戦後最年少の首相。政治家としての経験も浅いままに祭り上げられ、自民党総裁内閣総理大臣。当然まわりがサポートしているものだと思っていたが、最後の最後までこのグダグダぶり。あとから理由のくっつけようのないタイミングの悪さ。安倍氏の政治家としての信用も失墜する。サポートしきれていない自民党もダメ。
 しかし、政治的空白を作ってはならない。マスコミも国民も一週間もすればこのゴタゴタをきれいさっぱり忘れるに違いない。事態は動いている。YOMIURI ONLINEより。
自民新総裁選び本格化、14日にも告示…麻生氏が出馬へ
ウェブ魚拓

 安倍晋三首相(自民党総裁)が12日、退陣表明したことを受け、自民党内では後継総裁選びの動きが本格化した。
 同党は総裁選を14日に告示し、投票を19日か25日とする日程で調整に入った。麻生幹事長は出馬の意向を固め、一両日中にも表明する。総裁選は麻生氏を軸に進む公算だ。額賀福志郎財務相も出馬に意欲を示している。
(中略)
 また、衆院当選1回の若手議員らからは、小泉純一郎・前首相の再登板に期待する声が出ている。

 昨日も外来やりながら、待合室のテレビを気にしていたのだが、この言葉に耳を疑った。この声を上げているヤツ、正気か?
 あと、政治家ってのは、自らの持病が露呈することによって、今後の政治生命に大きな影響が出てくる。

 与謝野官房長官は12日夕の記者会見で、「首相は(8月にインドやインドネシアなどに)旅行して以降、健康状態は大変厳しいものがあり、これを誰にも言わないで、じっと耐えてきた」と指摘、健康問題を退陣の理由に掲げた。首相は胃腸に持病を抱えているとされ、11日も風邪を理由に日程を繰り上げ、夕方に首相公邸に戻っていた。

 辞任の理由。いろんなところで、いろんなウワサが飛び交っている。カネの問題ならばあとで修正はきくが、健康上の問題であれば、政治家としてもあとに響く問題。それを記者会見で言ってしまうのも、辞任の理由をくっつけなくてはいけないとは言え、どうなんだろう。自民党としても、安倍氏に引導を渡してしまおうということなのか。
 今後、安倍氏が政治家として活躍できるかどうか。それこそこのまま引きこもっておしまいになるんじゃないか、そんな余計な心配をしてしまう、昨日のゴタゴタ劇だった。
 以下は記事。

自民新総裁選び本格化、14日にも告示…麻生氏が出馬へ
安倍首相退陣
 安倍晋三首相(自民党総裁)が12日、退陣表明したことを受け、自民党内では後継総裁選びの動きが本格化した。
 同党は総裁選を14日に告示し、投票を19日か25日とする日程で調整に入った。麻生幹事長は出馬の意向を固め、一両日中にも表明する。総裁選は麻生氏を軸に進む公算だ。額賀福志郎財務相も出馬に意欲を示している。
 このほか、谷垣禎一・元財務相福田康夫・元官房長官町村信孝外相らの名前も挙がっている。首相の退陣で、国会攻防は衆院解散含みの緊迫した展開になると見られる。
 自民党は12日、総裁選管理委員会を開き、総裁選日程を協議した。党大会に代わる両院議員総会で後継を選出することとし、投票は自民党の衆参両院議員387人と、党の各都道府県連の代表3人の計528票で争う見通しだ。
 総裁選に出馬の意向を固めた麻生氏は、総務相や外相などを歴任し、国民的な人気が高い。麻生派や若手から推す声が出ている。
 麻生氏は12日夕の記者会見で、総裁選出馬について「今は、まだ答えるのは早すぎる」と述べるにとどめた。しかし、周辺に出馬の意向を伝えている。総裁選では、外交面では安倍首相の路線を基本的に継承し、日米同盟重視、アジア諸国との連携強化を打ち出していく一方、内政面では、行き過ぎた構造改革の是正や一層の地方重視の姿勢を示すと見られる。
 額賀氏は12日、津島派事務総長の船田元・元経企庁長官らに対し、「今回の総裁選は何としても出馬したい」と伝えた。13日の津島派総会で協議する。
 安倍政権に批判的な加藤紘一・元幹事長らベテラン議員には、福田氏を推す意見が広がりつつある。
 また、衆院当選1回の若手議員らからは、小泉純一郎・前首相の再登板に期待する声が出ている。
 総裁選後、与党は衆参両院で首相指名選挙を行って、新総裁を首相に選び、新しい政権を速やかに発足させたい考えだ。野党は早期の衆院解散を求めて、攻勢を強める構えだ。
 一方、安倍首相は戦後最年少で首相に就任、戦後レジーム(体制)からの脱却を掲げて憲法改正にも意欲を示したが、1年足らずで政権を手放すことになった。
 与謝野官房長官は12日夕の記者会見で、「首相は(8月にインドやインドネシアなどに)旅行して以降、健康状態は大変厳しいものがあり、これを誰にも言わないで、じっと耐えてきた」と指摘、健康問題を退陣の理由に掲げた。首相は胃腸に持病を抱えているとされ、11日も風邪を理由に日程を繰り上げ、夕方に首相公邸に戻っていた。
 衆参両院は12日午後、議院運営委員会理事会を開き、首相の所信表明演説に対する各党の代表質問を取りやめることを決めた。
(2007年9月13日3時4分 読売新聞)